Java/Perlの話とかネット企業の話とか。

JavaPerlの違いみたいな話が一部で盛りあがってる模様。乗っかって雑感。

 

naoyaのはてなダイアリー - 似たようなことをやってるけど実は違うことをやってる人たち

99%の信頼性のものを作るのと、99.999%の信頼性のものを作るのとでは、一見おなじに見えても必要なコストは何倍も違う。なのでTPOに応じて、コストを払ってでも高い信頼性が求められるのか、それともそこそこの信頼性でいいからスピードやコストダウンが求められるのか、両者を別モノとして考えましょう。というふうに理解しました。
たとえばデータベースで言えば、Oracleを使うかMySQL/PostgreSQLを使うか、って判断ととても似てる気がする。似てるというか一緒そのものか。。

 

ジブンも実際にそういうシゴトをしていてぼんやり思うのは、Perl的なアジャイルな開発スピードでありながら、Java的なミッションクリティカルレベルの信頼性をも両方求める人も多くて、開発屋さんとしては悪戦苦闘な日々。いまシゴトをしている出版業界の人々は、印刷物ゲラに赤字を入れるのとおなじ感覚で、出来上がりかけのシステムに要件変更を言ってくる人が多いです。「これやっぱこっちのほうが良いなぁ」「えー!それ今から変えようとしたら3ヶ月かかりまっせーorz 」みたいな。
技術者どうしのなかでなら「2つの世界」ってことで別物扱いすることでなんか世の中スッキリする気がするけれど、技術に詳しくない人と話するときは、両者の間に線を引いて考えるのはキケンそうな気配も本能的に感じちゃいます。おなじ土俵のうえでそれぞれのメリットデメリットを意識共有したうえで、さぁ今回の案件で重要なのはどっち?ってところから始めないと。

 

「3年で陳腐化するWebサイトの構築には軽量言語のほうが向いている」,日本Rubyの会,高橋征義会長 : IT Pro

いま開催されているDevelopers Summitでも、そんな話題があがっているみたいですね。高橋さんのこの話もなんだかとても納得です。

 

id:naoyaのエントリーの中に引用されている海部さんのblogの、旧来のソフトウェア産業と新興ネット産業とのちがいは「雇用を作り出すかどうか」という話もなんだか興味深い。

Tech Mom from Silicon Valley - Web2.0と対立する2つの世界(その2)なぜネット企業がいつまでたっても異端視されるのか?

 

なんか読んでると、やっぱり新興ネット企業よりも雇用を作り出す大企業のほうがエラいんだ!というニュアンスを受けるので、あえて反論をしてみる。

 

たしかに、産業として雇用を作る=選挙の票が動く、ってことで政治を巻き込みやすいんでしょうね。そういう労働組合的なしくみが世の中にすでにあるし。そんな旧来の世界にのっかってる(世間の大多数の)ひとたちはそりゃ「ソフトウェア産業万歳」なわけなんでしょう。

 

しかし。そういう旧態依然なやり方はとても非効率だから、構造改革して自由競争で効率化合理化を目指しましょうや、ってのがいまのもっとおおきな潮流じゃないのかなと。大手メーカー企業の業務改善のあおりを受けてシゴトを失う下請け中小企業のはなしも、そういうそういう潮流のなかで必然的に生まれる話であって。

web2.0ってコトバがもてはやされているのも、ソフトウェア産業における「かんばん方式」のようなかけ声のコトバとじつはおんなじなんじゃないのかなぁ。大手ソフトウェア企業たちも、今後業務効率化を進めるうえで、いまの雇用創出を切り捨ててweb2.0的なアプローチで生き残りを図る、ってのは今後ますます増えていく話でしょうし。

 

 

いやほんとはどっちが偉かろうと興味は無いんですけど。反対意見としてこんな主張もアリかなー的立場で書いてみました。

 

とはいえ、自分はまちがいなくアジャイル志向だなぁ。いつまでも身軽さを実践していきたいものです。