本読み中。MIND HACKS。

たまにはマジメなことも書いときましょう。

いま読んでる本。脳神経とか認知科学とかの理工学書コーナーで見つけたオライリーのHACKSシリーズ本。

 

 

人間の視覚とか注意とか脳内処理とかを、ちゃんとした神経科学の作法にのっとって読み解いていきましょう、というものです。とはいえそこはやはりオライリー本、それを元に、コンピュータのユーザインタフェース設計に活かしていきましょう、というヒントがそこらじゅうに仕込んであります。

こーいう分野、もともと興味はあるんだけれど、う〜もっと学生のときにしっかり人間工学とかベンキョウしとけば良かったか。出てくるがコトバがあまりに難しくてなかなか理解が進まない。。

 

とはいえ。分かりやすい図解を交えた実験も豊富です。いくつかはwebで見れるようになっているので、さわりだけちょっと紹介。

 

人間の目の盲点の大きさ

http://serendip.brynmawr.edu/bb/blindspot/

左目を隠して、右目で「+」を凝視して、すこしずつ顔を画面に近づけていくと「●」がふっと見えなくなります。この角度が人間の目の「盲点」ですね。
で、さらに。下の「STARTボタンを押してからスクリーン上をクリックするとプロットできるので、マウスカーソルをいろいろ動かして、盲点の範囲を確かめてみましょう。

自分の場合はこんな。うぉ、意外と盲点って広いのねぇ。

 

どっちが色濃い?

http://web.mit.edu/persci/people/adelson/checkershadow_illusion.html

ここの絵の中のAとB。さてどっちが色が濃いでしょう?という問題。答えは「Proof」をクリックした先で。

 

いっぺんに動くもののうちいくつかを追いかける

  • まずは初級編。

http://ruccs.rutgers.edu/finstlab/mot.mov
最初に点滅する4つの円を、目で追いかけることができるかどうか。これは「個々の円に直接目を向けなくても、比較的簡単に動きを追跡することができる」と言い切っています、この本は。

  • 次、中級編。

http://ruccs.rutgers.edu/finstlab/mot-occ-occlusion.mov
今度は障害物がある場合。おなじく、最初に点滅する4つを追いかけましょう。だいぶ難易度が上がりますが、これもわりと追跡できちゃうもの。特定のものに「注意を向ける」と、脳の中で特別扱いしてくれてしっかり追跡できるようになるらしい、です。

  • じゃあ上級編。

http://ruccs.rutgers.edu/finstlab/mot-occ-virtocc.mov
これは中級編の障害物の白フチがなっくなったもの。かなり難易度が高く感じますが、これでも脳はしっかり追跡できるような処理をしてくれるらしいです。

  • で、最後のおまけがこれ。

http://ruccs.rutgers.edu/finstlab/mot-occ-implosion.mov
これは脳の処理のウラをかいて、注意を解いて同じ物体を追跡できないように「脳Hack」を施したムービー、だそうです。細かい解説は自分もようわからんので割愛。本書を読んどくれ。

 

 

このほか、影の存在が脳に与える影響とか、脳を鍛えるDSトレーニングに出てくる←こんな色と名前が違うやつの解説とか。じっくり読むとなかなか興味深いです。